アンサンブルで合奏力を上げるために必要なこと
東京クラリネット教室先月から始まった土曜日午前中のアンサンブルクラスの第2回目が、早速行われました。
前回から2週間しか経っていないのですが、ほぼ全員ご参加いただけ、また、2名体験にいらして下さったので、今日はB♭クラリネット7名と講師のバスクラリネットで、計8名でのアンサンブルとなりました。
今日のご参加者は、ほとんどの方が部活での合奏経験者でしたが、1名は個人レッスンで楽器を始めた方。
ドキドキの合奏デビューですね!
本日の演奏曲は、グランドマン作曲『Caprice for Clarinets』です。
音出しの時間をしっかり取るために
元吹奏楽部員の方々が多いことと、2回目で慣れてきたのもあり、今日のセッティングはとってもスピーディー!
皆様、ちゃちゃっと椅子を出し、譜面台を並べ、楽器をさっと出して音出し。
早く準備できると、その分音を出せる時間が増えるので、いいですね。
慌てる必要はありませんが、なるべく準備は手短に終わらせて、音出しと予習・復習を軽く済ませておけると、アンサンブルに向かう気構えもしっかりできます。
初見には積極的にチャレンジを
こちらのクラスは、もう1つの合奏経験者向けアンサンブルと同様、合奏力の向上に加え、初見力を身につけることにも、重点を置いています。
なぜかと言うと、初見ができれば、譜読みにかける時間を短縮できるというのが、一番の理由です。
また、吹奏楽団やオーケストラ、アンサンブルなどでぱーっと配られた楽譜が吹けることは、一度で全体像を掴むことができますし、かなりの強みです。
「いきなり配られても吹けない!」というのでは、みんなが初見で合奏している間の時間も、無駄になってしまいますね。
ですので、初見はできるに越したことはないのです。
新しい曲を始める時には、まず初見で通し演奏をやり、初見力をアップしていきましょう。
初見は、やればやった分、どんどんできるようになっていきます。
ただ、1人でやろうとすると、ついつい止まってしまったり、吹き直してしまったりするので、このアンサンブルのように、少し小さめ編成だと人任せにできず、程よい緊張感と、先に行かざるを得ない状況が、初見力の飛躍的向上に繋がります。
最初から、スラスラと初見ができる人は、本当にごくわずかです。
完璧に吹くことは求められませんので、楽譜から目を離さないことを最初の目標に、「苦手だから」と敬遠せず、機会があれば積極的にチャレンジしましょう。
強弱やアーティキュレーションは大げさに
今回の『Caprice for Clarinets』は、先月吹いた『世界の車窓から』に比べると、複雑なリズムも少なく、曲の作りも比較的明確なので、アンサンブルしやすかったのではないかと思います。
ただ、まだ皆さん遠慮しているのか、強弱やアーティキュレーションが控えめですね。
部活のクラリネットパート指導でもよく話すのですが「やりすぎかも」と思うくらい、やってみて下さい。
そういう気持ちでやったとしても、実際に聞こえてくるのは、ちょうどいい場合が多いです。
奏者は楽譜を見ているので、どこにどんな強弱やアーティキュレーションが書いてあるか、知っています。
しかし、聴いてくれる方々は、手元に何もない状態なので、その人達に楽譜に書いてある情報が伝わるようにせねばなりません。
そのためには「大げさなくらい差をつけることで、違いがやっと伝わる」という意識が大切です。
客観的にどう聞こえているかを各自が知るには、録音が一番ですね。
視覚情報で得たものが、どのように外に出せているかを、本番前にはしっかり把握しましょう。
やったことを忘れないように復習を
こちらのアンサンブルでも12月の発表会に出演することがほぼ確実になりました。
先月演奏した『世界の車窓から』と、今回練習した『Caprice for Clarinets』を、12月のアンサンブルで仕上げますので、きちんと復習をしておいて下さい。
発足から本番までが少し早めですが、良いアンサンブルにしましょうね。
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