東京クラリネット教室第5回発表会
2019年12月29日、東京クラリネット教室第5回発表会が行われました。
前回の発表会は、思いきり梅雨の洗礼を受けてしまいましたが、今回は見事な冬晴れ!
リード楽器奏者にとっては、心配なくらいの乾燥ですが、雨よりは絶対いいですよね。
今回も、第2回発表会以降使っている会場での開催です。
60席ほどご用意しましたが、今回も満席予定。
年の瀬も年の瀬ですが、ありがたいことです。
出演者もお客様も、満足していただける会になりますように!
水分が溜まる前に除去しよう
冬場の本番で一番怖いのは、楽器内のどこかに水が溜まってしまうことです。
移動の道中、外が寒ければ寒いほど、楽器はキンキンに冷えます。
会場に着いて楽器を出すと、「うわ!冷たい!」。
本番までそんなに時間もないし、「急いで温めなきゃ!」と、慌ててフーフー…
「よしよし、温まってきたぞ」とそのまま吹き続けず、必ず一旦スワブを通しましょう。
スワブを通すのは、水が垂れて来てからでは、遅いです。
冷えていた楽器に息を通せば、それはすぐに管内に水分としてつきますので、すかさず取り除く習慣をつけておきましょう。
一度どこかのホールに水が溜まってしまうと、完全に除去することは難しくなり、本番中に雑音として表れます。
気持ち良く演奏していたのに「ぷるっ」と聞こえると、焦ってしまいますよね。
普段から、こまめに掃除することを、当たり前にしておきましょう。
アンサンブルチームは軽いリハーサル
今回初本番の中級者アンサンブルの皆さんは、本番までの練習回数があまりなかったこともあり、出演者の皆さんの音出し時間に、軽くリハーサルを。
音出し中の通しだったので、あまり聞こえないところもありましたが、「本番前に合わせる時間があった」というのは、大いなる安心材料になりますね。
また、上級者アンサンブル(旧合奏経験者向けアンサンブル)の皆さんは、近くのスタジオを借りて、最後の確認を自主的にしてきて下さったそうです。
念のため、会場でも最後の通し。
音出し、リハーサルが無事に終わったところで、開場・開演です!
第一部
壊れちゃったクラリネットが直っちゃった変奏曲
受験が無事終わり、晴れて大学生になった彼女。
勉強や課題、部活・塾講師のバイトなどに忙しい中、意を決して出演してくれました。
なんとも愉快なタイトルのこの曲は、わざと音を外したり、小芝居をしたりと、通常の練習をするよりも難しかったかと思いますが、堂々と自分の世界観を演奏に出せていて、とても良かったと思います。
他にもやりたい曲があるとのこと、これからより一層忙しい生活になりそうですが、また一緒に演奏しましょうね。
クラリネット協奏曲第3番 第3楽章(シュターミッツ)
前回はジブリ映画の曲を演奏して下さいましたが、今回は「高校生の頃に吹いたけど、思うように演奏できなかったので、この機会にもう一度!」と、音大生の試験曲にも使われる曲を演奏されました。
「子供が走り回っているイメージなんです」とのことで、かなり速いテンポでの演奏でしたが、練習の成果がしっかり出ていましたね。
ご自身でも満足のいく演奏となったようです。
次回も楽しみにしています。
ハンガリー舞曲第5番
前回の発表会では、アンサンブル曲の負担が大きかったために、ソロは断念されたのですが、今回は無事に演奏していただけました。
ちょうど、今月あたまにハンガリーで、別の曲ながら生のハンガリー舞曲を聴く機会があったとのこと、しっかり本場の空気感が伝わる演奏でした。
いつも、どんな選曲をされるのか楽しみな生徒さんなので、また次回の曲も期待しています。
5つのバガテルより 第2曲ロマンス
過去2回は、邦人作品を演奏されていた生徒さんでしたが、今回は早々にこちらの曲を選ばれて、挑戦されました。
「しっかり歌い込みたい」とのお言葉通り、ゆったりした部分は、とても情感のこもった演奏で、気持ち良く吹かれているのが、こちらにも伝わってきました。
今回も、演奏後に素敵な笑顔を見せて下さり、こちらも思わず笑顔に。
残りの4曲も、少しずつチャレンジしていきましょうね。
情熱大陸
いつも技巧的な曲を選ばれる生徒さんです。
今回も、旦那様に「またそんな難しい曲を選んだの?」と言われたそうですが、管楽器でかっこよく吹くのは実は難しいこの曲を、堂々と、メリハリをつけて演奏されていました。
本番直前に集中的に練習された成果が、見事に本番で表現できていたと思います。
次に選ばれる曲も、楽しみにしています。
メロディーと小スケルツォ
高校で専門的にクラリネットを勉強している生徒さんです。
年明けに行われるコンクールと、5月の校内オーディションでも演奏するというこの曲は、テンポや拍子の変化も大きく、それに伴って音楽も大きく変わるので難しいのですが、練習で積み重ねたことをしっかり発揮できていましたね。
その調子で、今後の本番も頑張っていって下さい。
休憩にはケーキと飲み物を
前半のソロ演奏が終わったら、休憩です。
休憩は、いつものように、ケーキと飲み物を楽しんでいただきましょう。
今日は、少し時間に余裕があったので、いつもより長めに休憩を取ってみました。
お客様も出演者も、ゆったりくつろぐことができたようで、のんびりとした時間が流れていましたね。
後半のアンサンブル組も、ゆっくりケーキを食べる時間があったようです。
カフェタイムのあとは、いよいよ後半。
第二部はアンサンブルステージです。
第二部
白鳥の湖より 情景
菩提樹
まずは、初級者アンサンブルの皆さんです。
季節にちなんだ曲目を演奏するのが、なんとなく恒例になっているので、今回は「冬」をテーマに選曲してみました。
数か月前にメンバーも増え、新しいサウンドをお客様にお届けできたのではないかと思います。
本番では、ちょっとしたアクシデントもありましたが、ばっちり絆は感じられましたね。
また次の発表会に向けて、一緒に頑張っていきましょう。
世界の車窓から
Caprice for Clarinets
次は、中級者アンサンブルの方々です。
10月に発足して12月には本番、という、なかなかのハードスケジュールでしたが、皆さんお忙しい合間を縫って、個人練習を重ねて発表会に臨んで下さいました。
直前のリハーサルでは、少し不安そうでしたが、本番では堂々とした演奏を披露されましたね。
結束も相当固まったようですし、また次回発表会も楽しみにしています。
フォスター・ラプソディー
カルメンファンタジー
第二部最後は、上級者アンサンブルの皆様です。
初めての講師抜きでの本番、ということで、そこはかとなく漂う不安感があったように思いますが、発表会には何回も出られている方も多いので、貫禄の演奏でした。
今回、選んだ曲の難易度が少し高かったのもあり、本番後に「もっと簡単な曲にして下さい~」と、皆さんから泣きが入りましたが、本番に向けての追い込みはすごかったですよ。
次回も期待していますね。
講師演奏
生徒さんの演奏が無事に終わったあとは、講師演奏です。
今までの発表会では、バスクラリネットからすぐに持ち替えての講師演奏で、ちょっとバタバタでしたが、今回は上級者アンサンブルでは演奏しなかったので、少しゆったり。
ありがたいことです。
今回の伴奏は、高校時代の友人・齋藤利理子さんにお願いしました。
彼女には、高校卒業後に何回か伴奏をお願いしたことがあるのですが、大学も違ったので、それ以来の一緒の演奏でした。
今回の曲目は、プーランクの『クラリネットソナタ第3楽章』です。
本番1ヶ月前に伴奏譜を渡す、という、なかなか無茶なお願いをしたにも関わらず、普段様々な楽器の伴奏をしているスキルを存分に発揮してくれて、びしっとかっこよい演奏になりました。
お客様にも喜んでいただけたのではないかと思います。
結構ご近所さんなので、ぜひまた一緒に演奏して下さいね。
発表会を経て次のステップへ
今回の発表会は暮れも押し詰まった開催となりましたが、本当にたくさんの方にご出演・ご観覧いただきました。
正直、今回は客席もガラガラなのではないかなと覚悟していたのですが、本当にありがたい限りです。
また、前回客席にいらした方が、多く出演して下さったことも、とても嬉しかったです。
ご出演いただいた生徒さん達はぜひ次回も、聴きに来て下さった生徒さんもぜひ次回はステージへ、明確な目標を持って、ますます上達していっていただけたらいいなと思っています。
ご出演の皆様、ご来場いただいた皆様、スタッフの方々、今回もありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。