クラリネットの音色を良くする日々の練習方法
「美しい音でクラリネットを奏でたい」というのは、クラリネットを吹いている全ての方が望んでいることだと思います。
東京クラリネット教室のレッスンに通われている生徒さんからも「音を良くするにはどうしたらいいですか?」と聞かれることがあるのですが、手っ取り早い方法は当然なく、日々の積み重ねが大切になってきます。
今回は、どのように練習することで、自身の理想とする良い音色を手に入れられるかを、考えていきましょう。
良い音色のための第一歩
クラリネットの音色を良くするためには、まず準備とセッティングが大切です。
自分のクラリネットを持っているのであれば、定期的に調整に出し、楽器のベストな状態を維持するように心がけましょう。
また当然、マウスピース・リガチャー・リードが、自分に合っているものである必要もありますので、「音が出るから大丈夫」ではないことを、しっかり心に留めておきましょう。
クラリネットの音色を良くする日々の練習方法
良い音色を出せる準備が整ったら、あとは練習するのみです。
しかし、何も考えずにただひたすら練習しても、かなり遠回りすることになってしまいますので、
- きちんと息を入れる
- 丁寧に練習する
- 必ず耳を使う
という3点にしっかり気を回して、ロングトーンから取り組んでいきましょう。
きちんと息を入れる
「きれいっぽい音」を出すために、弱々しく吹いてはいけません。
たっぷりと息を楽器に入れることによって、密度の高い、芯のある音が鳴ります。
音色を良くしていくためには、まずこの密度の高い音が不可欠です。
さーさーとした音にならないよう、たくさん息を吸って、それをきちんとクラリネットの中に入れましょう。
丁寧に練習する
息を吐く・吸うところから、口の形(アンブシュア)の作り方、音の出だし、伸ばし方、切り方など、全てにおいて丁寧な練習をしましょう。
「とにかく音を出す」のではなく、「考えられること全てに気を配って音を出す」ことが重要です。
必ず耳を使う
自分が出している音に、きちんと耳を傾けましょう。
前項の「丁寧な練習」も、自分で思っているのと、実際の音に差がある場合がありますので、「鳴っている音」をしっかり自身で聞くことが、練習の効果に直結していきます。
「いろんなことに気を配りながら、耳を使って吹くのは難しい」ということであれば、都度スマホなどで録音して、確認しながら練習を進めていくのでも構いません。
ただし、曲などを吹いている時にも、耳を使うことは絶対に必要なことですので、いずれは自分の耳で、自分の音をキャッチしながら演奏できるようにしていきましょう。
クラリネットらしい音色を目指して
「良い音色」と言っても、漠然としていますので、音色を良くするための練習をするにあたって、具体的に自分の好きな音・目指す音を持ちましょう。
そして、とにかく焦らないことが大切です。
ちょろっと練習して、「めっちゃいい音になった~!」なんてことは残念ながらなく、音色は徐々に変化していくものです。
理想に向かって、日々丁寧に練習を繰り返して、「気づいたら良い音色で吹けるようになっていた」を目指しましょう。