第5回音高・音大受験の実技模試
2019年12月7日(土)、東京クラリネット教室「第5回音高・音大受験の実技模擬試験」が開催されました。
この実技模試は、音高・音大受験において、かなりのウエイトを占める実技試験を、受験により近いシチュエーションで体験していただき、本番に向けて今後やるべきことを、各受験生が体感するための会です。
受験の際は、知らない場所・知らない人の前で本来の力を発揮することが求められます。
どんなにコツコツと練習を重ねてきて、イメージトレーニングをしてきても、想定外のことが起こるのが本番。
少しでも、入試までに経験を積んでおくことが大切です。
本日試験官をやって下さるのは、プロのトランペット奏者の方。
東京クラリネット教室の講師と合わせて2名が試験官、また教室関係者2名も、スタッフとして入室しますので、計4名の前で演奏してもらいます。
今回は、東京都立総合芸術高校音楽科(総芸)の入試を想定して、なるべく忠実に、本番の流れなどを再現します。
集合時間は「到着時間」ではない
入試においては「何時までに集合するように」という指示が、各学校からあります。
しかしこれは、学校に到着すればいい時間ではありません。
今回の参加者も、こちらからお伝えした集合時間に、かなり余裕を持って、会場に到着していました。
いいことですね。
交通機関の遅延や道に迷うことの想定、また、ぎりぎりに到着した時に、心の余裕を失うことを考えたら、早く着くことにデメリットはありません。
会場となる、学校までの行き方を下調べしておくことにプラスして、当日は充分な時間の余裕を持っておきましょう。
その際、学校内に入れないことも予見して、防寒対策はしっかり行って下さいね。
臨機応変さを身につけておく
試験当日は、未知のことだらけです。
どこで待たなくてはいけないのかに始まり、待ち時間や楽器を出せるタイミング、音を出す場所は?音出しの長さは?その部屋には何人で入るの?…と、考え始めたらきりがありません。
志望校の入試に関して、あらかじめ情報を集められる限り集めておくことは大事ですが、それができない場合もあります。
どんな状況になっても平常心で、落ち着いて対応できるように、自分をきちんと持っておきましょう。
東京クラリネット教室の実技模試の特徴は「2回本番を体験できる」こと。
もちろんこの2回は、違うシチュエーションです。
違うということは、「臨機応変さ」が求められます。
今回は、1回目は音出し・本番共に合同、2回目はどちらも個別で行います。
この場で、どんどん対応力を身につけましょう。
待ち時間との向き合い方
学校や受験生の人数によって、複数人同時に個別なり合同なりで、練習室にて音出しをさせてもらえることもありますが、それでも受験生全員同時ということはありえないので、待ち時間というのは、音高・音大入試において決して逃れられないものです。
その間、どう気持ちを維持し、楽器やリードの状態を保てるかは、その後の実技試験の出来に、大きく関わってきます。
普段、練習をしている時には、ずっと吹いていると思いますので、楽器を持ったまま、しばらく時間を置いたり、寒いところで時間を過ごしたりすることはないはずです。
できれば練習の時に、例えば10分間音を出さない時間を作って、待ち時間を想定してみると、入試の時に役立つでしょう。
入試本番までに、少なくとも一度はやってみると良いですよ。
実技試験会場内での振る舞い
大抵の学校では、まとめて試験会場に入ることが多いため、かなりの確率で他の受験生の演奏を聴くことになります。
自分の演奏が終わっていれば、心に余裕も生まれると思いますが、「次に自分が吹かねばならない」となると、緊張と闘うことに必死になってしまい、自分の世界に入り込んでしまうことも多々あるでしょう。
その時の態度・振る舞いが、受験結果に直結することはないはずですが、試験官にいい印象を与えないことは確実です。
集中することは構いません。
しかし、周りが見えなくなり、「あの人は何をしているんだろうか」と思わせるような状態にならないように注意しましょう。
人前での演奏を経験して
今回は、2人の参加者に、入試本番さながらの体験をしていただきましたが、お二方とも平常心を保つということや、練習してきた持てる力を全て発揮することの難しさを、存分に体感していただけたようです。
実技模試を受けていなければ、これが入試当日だったということ。
「そうでなくて良かった…」と、貴重な体験を糧に、志望校の入試に向けて、ますます研鑽していっていただけたらと思います。
年明けには、東京クラリネット教室「第6回音高・音大入試の実技模擬試験」を行います。
来年度の受験生も、音高・音大入試を見据えた1・2年生も、実技模試への参加は、入試本番に向けて、かなりの経験値を得ることができます。
ぜひ積極的にご参加下さいね。