アンサンブルの質を上げる3つのポイント
東京クラリネット教室本日は、上級者アンサンブルが行われました。
1名、お仕事の都合でお休みでしたが、先月から加わって下さった方も継続してご参加いただけたので、今日はB♭クラリネット4名・バスクラリネット1名の計5名でのアンサンブルとなりました。
演奏曲は、先月に引き続き、レハール作曲の『メリーウィドウ』をメドレー形式に編曲した『メリーウィドウセレクション』です。
その曲のゴールを見極める
前回のアンサンブルでは、初見のあとに曲の最初から整頓していきましたので、今回は曲の一番最後・クライマックスから細かく見ることにしました。
これは、どのように終わりに向かっていけば良いかを知るために、とても効果的な練習です。
簡単に言うと、「曲の組み立ての逆算」ですね。
曲の最後が、どのように盛り上がるのか、はたまた、しっとり終わるのか、などを先にきちんと知って、そこに向かう過程を作り上げていく、という作業です。
最後を派手にしたいのに、その前で盛り上がりすぎては駄目ですし、静かに終結していく曲なのに、その手前で盛り上がることなくフィナーレに向かっては、抑揚のないおもしろくない演奏になってしまいます。
また、体力的なことも、逆算しておく必要があります。
今回の曲の原曲は「喜歌劇(オペレッタ)」で、ハッピーエンドですので、華々しく吹き切れることが大切。
どれくらいの盛り上がりで終わりたいのかをしっかり把握したあとに、少しずつ前に戻ることで、音楽的なペース配分・体力的なペース配分を考えられたと思います。
個人で練習する時も、今日やったことは常に念頭に置いておきましょう。
メロディーの受け渡しを確実に行う
今回使用している編曲では、「このパートはずっとメロディー」「こちらは延々伴奏」ということはなく、メロディーの受け渡しが頻繁に行われます。
この時、「受け渡す側」「受け取る側」双方とも、相手にしっかりと意識を向けるようにしましょう。
まるで1人で吹いているかのように、
- 音量
- 音符1つ1つの吹き方
- 音楽性
を揃えることが大切です。
可能であれば、スコアなどを見て1人でメロディーを全部吹いてみたり、全員同時にメロディーを通して吹いてみるのも、イメージを掴む・揃えるのにいいですね。
ステレオで音楽を聴いていて、メロディーが右や左に滑らかに移って聞こえてくるような、自然な流れに乗った演奏を目指しましょう。
場面場面の切り替えをはっきりと
今回演奏の『メリーウィドウセレクション』は、喜歌劇『メリーウィドウ』に使われている曲のダイジェストです。
いろいろな場面の曲が現れますので、きちんと気持ちを切り替えて、多彩な演奏ができるようにしていきましょう。
強弱記号も、ただ単に「強い」「弱い」ではなく、曲によって雰囲気や持つ意味が変わっていきますので、しっかり読み取っておいて下さい。
来月も楽しみにしています。
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