カルメンファンタジーでメロディーと伴奏の切り替え方
東京クラリネット教室本日は、合奏経験者向けアンサンブルが行われました。
いつものメンバーに加え、2名体験参加がありましたので、前回と打って変わってB♭クラリネット7名と講師のバスクラリネット、計8名の大所帯となりました。
曲は、前回に引き続き、ラッセル・コールマン編曲の『カルメンファンタジー』です。
メロディーと伴奏の切り替えを確実に
先月は、前半を中心に練習しましたので、今日は後半の『ジプシーの踊り』からやりましょう。
今回使っている楽譜だと、この部分はちょっと厄介な作りになっています。
赤く囲われているのがメロディー、青く囲われているのが伴奏です。
2小節ごとに、メロディーと伴奏が入れ替わっていますね。
何が厄介かと言うと、
- メロディーと伴奏の切り替えを、瞬時に行わなければならない
- メロディーと伴奏で求められるスタッカートの種類が違う
- 担当している役割が入れ替わっても、1人で吹いているように聞こえなければいけない
という、複数の点が挙げられます。
具体的に、注意点を見ていきましょう。
メロディーと伴奏の切り替えを、瞬時に行わなければならない
ここでの伴奏は、後打ちです。
そのため、伴奏を吹いた直後に、間を置くことなくメロディーを担当することになります。
なんとなく、伴奏のノリでメロディーに入ってしまったり、メロディーのテンションで伴奏を吹き始めることは、絶対に避けねばなりません。
ゆっくり吹いてみて、きっちりと切り替えられるようにしましょう。
メロディーと伴奏で求められるスタッカートの種類が違う
先程のスコアを見てわかるように、メロディーにも伴奏にも、スタッカートの指示があります。
3rdと4thは、メロディーにせよ伴奏にせよ、ずっとスタッカートということになりますね。
パッと見た感じでは、同じアーティキュレーションなので、簡単なように見えますが、ここでは担当する役割によってスタッカートの吹き方も変わります。
メロディーのスタッカートは、やや鋭く、短めに吹くことが求められますが、後打ちでは弦楽器のピチカートのような、少し余韻のある、軽やかな音で吹くと、この曲らしさが出ます。
メロディー・伴奏の気持ちの切り替えと同時に、しっかり吹き分けられるように、丁寧に練習してみて下さい。
担当している役割が入れ替わっても、1人で吹いているように聞こえなければいけない
1stと3rd、2ndと4thは、それぞれがメロディーと伴奏を分担して担当していますが、まるで1人で吹いているかのように、音量や吹き方を揃えることが大切です。
また、バトンの受け渡しもしっかりしましょう。
まだ前のパートがメロディーを吹いているところに、うっかりかぶせて吹き始めてしまったり、逆に変な間が空いてしまったりしてはいけません。
自分が担当しているパートをきちんと吹きつつ、周囲がどのように吹いているかにもしっかり気を配って、ちゃんと「アンサンブル」しましょうね。
特殊管吹きも募集中!
『カルメンファンタジー』はメドレー形式の曲なので、1つ1つを作り込むと、どうしても時間がかかってしまい、最後の1曲はざっと通すに留まってしまいました。
来月は、最後の部分から練習をして、また曲の最初から確認をしましょう。
今日吹けなかったところは、各自でさらっておいて下さいね
こちらのアンサンブルでは、今まで講師がバスクラリネットを吹いてきましたが、「バスクラリネットに挑戦してもいいですか?」というお申し出がありましたので、次回は担当していただく予定です。
ベースが変わると、アンサンブル自体も雰囲気が変わるはずなので、とても楽しみです。
また来月も、みんなで楽しみながら、より良い演奏を目指しましょう。
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