アンサンブル向けの個人練習のやり方
東京クラリネット教室本日は、合奏経験者向けアンサンブルの日でした。
急に来られなくなってしまった方がいたのですが、今回もB♭クラリネットで5名の方が参加して下さいました。
内3名は、アンサンブル前に個人レッスンを受けてからのご参加。
今日はクラリネットをたくさん吹ける日ですね。
ミシェル・ルグランの名曲
今回の演奏曲は、参加者2名からのリクエストで『キャラバンの到着』です。
こちらの曲、タイトルを言うと皆さん「???」という顔をされるのですが、耳にしたことがない方はほとんどいないんじゃないか…というくらい、超有名曲です。
実は私もこの曲が大好きで、いつか演奏したいと思っていたので、今日がとても楽しみでした。
残念ながら、作曲したミシェル・ルグランはついこの前亡くなってしまいましたね。
追悼、というわけではありませんが、原曲のようにかっこよく演奏できたらと思います。
今回は、クラリネット五重奏用に編曲した楽譜をご用意しました。
音出しの時間をしっかり確保するためにやれること
他のアンサンブルクラスの皆さんも、かなり手際よく準備をして下さるようになってきましたが、やはり部活で鍛えられた方達は、さらに手早いですね。
荷物を置いたら、さっと椅子を出しセッティング。
ちゃちゃっと譜面台を並べ、自分の楽器を準備して音出し。
この間、約5・6分とは恐れ入ります。
素早い準備は、楽器のウォームアップに充てられる時間が増えることを意味します。
少しでも長く音出しができれば、クラリネットもリードも室温に馴染んで、本来のパフォーマンスを発揮しやすくなります。
また、指練習なども簡単にしておけば、急に細かい動きの曲をやることになっても、しっかり指が回るはずです。
より良い状態で合奏に入るために、無駄のない動きで、椅子や譜面台、楽器などを準備したいものです。
譜読み段階で把握すべきこと
今回演奏の『キャラバンの到着』は、とても聴き映えがする分、かなり入り組んでいて難しそう、というのが、楽譜を作っている時の印象でした。
♯6こでスタートするので、それに怯んでいたら、ころころ転調したり、拍子が変わったり。
さらには、スウィングだったと思えば、通常の吹き方(イーブンと言います)になったり、一瞬でスウィングに戻ったり。
頭フル稼働で初見に臨みましたが、ここまで曲の終わりが遠いのは、この合奏経験者向けアンサンブルでは初めてでしたね。
かなり骨の折れそうな曲なので、譜読み時間を多く取って、しっかりと整理をしましょう。
ややこしい曲に挑む時には、クラリネットを持つ前にできることがたくさんあります。
当然のことと言ってしまえば、それまでなのですが、
- 拍子
- 調号
- 臨時記号
をまずはしっかり把握することが、その後の譜読みの正確さに繋がります。
音を出す時間の大切さ
整理が出来次第、どんどん音も出していきましょう。
もちろん、楽器を吹かずに丁寧に楽譜を読み込むことも大切ですが、音が出せる時間というのは、限られています。
おうちで音が出せない方もいるでしょうし、吹きたいと思っても、忙しすぎてなかなかクラリネットに触れることができないかもしれません。
どれだけ大きな音を出しても文句を言われない空間・時間というのは、とても貴重です。
「練習してるところ、人に聞かれたくないんだよね」という人もいるかもしれませんし、私もどちらかと言うとそういうタイプですが、できる時に、大きな音でゆっくりしっかり練習することが、いかに大切かを意識するようにしましょう。
今日のところは半分まで
ある程度予想はしていたのですが、思っていた以上に複雑な作りの曲で、結局半分くらいまでしか進みませんでした。
ただ、最後に通してみた様子だと、今日細かく見られた部分に関しては、かなりかっこよく吹けるようになってきました。
まだまだ転調についていけてなかったり、気持ちが引いてしまっている箇所も多々ありますので、次回までに楽譜と仲良くなっておいていただけたらと思います。
クラリネットの練習と併せて、ぜひ音源も聴いてみて下さいね。
楽譜を見ながら聴くと、さらに勉強になりますよ。
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