弱い音量を身につけて表現の幅を広げよう
東京クラリネット教室本日は、上級者アンサンブルが行われました。
今回もお休みの方はいらっしゃいましたが、レッスン後の生徒さんが体験参加して下さったので、B♭クラリネット5名・バスクラリネット1名でのアンサンブルとなりました。
今月も、発表会で演奏する、A.リード作曲『アルメニアンダンス・パート1』を練習しましょう。
テンポを探らずに進もう
今日もまずは通し演奏で、全体の様子を把握していきます。
今までは、講師が手を叩いて演奏していただくことがほとんどでしたが、今回は完全に皆さんにお任せ。
変拍子や、速い部分に関しては、落ち着いて吹けていて良かったのですが、比較的ゆったりした部分は、どんどん後ろに引っ張られているような演奏になってしまいました。
吹奏楽やオーケストラと違って、アンサンブルでは、余程大きな編成でないと指揮者はいませんので、頼れるのはそれぞれのテンポ感のみです。
各自がテンポキープを確実にすることに加え、お互いが探りすぎないことを心がけましょう。
周囲を気にできるのは、アンサンブルの経験値がなせる技で、素晴らしいことなのですが、周りを聴いてしまいすぎることは、今回のようにテンポが後ろ向きになっていくことに繋がります。
また、後ろに引っ張られる演奏は、体力の消耗度も上がってしまいます。
「テンポが遅い」ことと「だんだん遅くなっていく」ことは別ですので、個人で練習しているテンポを、アンサンブル時もキープできるようにしていきましょう。
音量の下限を下げていく
皆さんしっかり練習をされてきているので、回を重ねるごとにどんどん良くなってきていますが、今日気になったのは、弱い部分があまりないこと。
大きな音でのびのび吹けるのは良いことなのですが、一生懸命になるあまり、ずっと同じ音量・ずっとMAX、といった感じに聞こえています。
出せる音量というのは、やはり限りがありますので、音量や表現の幅を広げるためには、下限を下げる必要があります。
もちろん、聞こえないほど下げては駄目なので、そちらにも限度はありますが、アンサンブルだけではなく、ソロ演奏でも、「音量の上は出せるけど、下げられない」という方が多いと感じます。
実は、思いきり吹くよりも、しっかりブレスをコントロールして弱い音量を吹くのは難しいのですが、とはいえ「ずっと全開!!」で吹くよりは、体力も温存できます。
音楽にメリハリもつけられて、多少は体力的に楽に演奏できるわけですので、「聞こえる範囲の音量の下限」というものを、しっかり知って、身につけておきましょう。
ただし、指練習の時などの「ゆっくり・大きく」は鉄則なので、「試しに小さくやってみよう」というのはやめておいて下さいね。
まずは個人の仕上げをしっかりと
最後の通しでは、曲の変わり目などもスムーズに行きましたし、誰かがずれてしまった時も、動揺せずに演奏をキープできるようになってきました。
全体としては良くなっていますが、細かくて安定して吹けない部分などがまだあるようですので、取り出して練習しておいて下さい。
次回は、もっと良い演奏を目指しましょう!
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