クラリネットで息が続かない原因と改善方法
急に肌寒い日が続いていますね。
そういえば、この季節は秋雨というものがあるんだった…と天気予報を見て、がっかりする日々です。
実は、梅雨の時期よりも秋雨の方が、雨が降ることが多いそう。
リードや楽器の管理をしっかり行いましょう。
さて、クラリネットを吹いていて、「なんだか思うように息が続かないな」ということはありませんか。
意外と原因ははっきりとしているのですが、そこに気づけないと、余分な苦労をすることになります。
きちんと理由を知って、対応をしていきましょう。
息が続かない原因
「クラリネットを吹いていて息が続かない」と一言で言っても、理由はいろいろとあります。
- 息・ブレス
- 奏法
- リード
この理由のどれか1つの場合もありますし、複数(もしくは全て)の可能性もあります。
1つずつ具体的に状態を知っておきましょう。
息・ブレス
これは、簡単に言うと、「演奏するのに充分な量の息を吸えていない」もしくは「充分な息を吸うための準備ができていない」ということです。
吹奏楽器であるクラリネットは、必要な息よりも少ない量しか吸えていなければ、当然長く伸ばすことはできません。
「(量は気にせず)吸ったから大丈夫」ではなく、豊かな音をしっかり鳴らせるだけの息を吸うことが必要です。
奏法
せっかくたっぷり息を吸っても、力をかけて絞り出すように息を出したり、体全体にぐっと力を入れて吹いてしまっては、ロスが大きくなり、息はあっという間になくなってしまいます。
「たくさん吸っているのに、なんで息が続かないの?」という時の原因は、ほぼ奏法にあるでしょう。
リード
自分に合わないリード・うまく鳴らし切れないリードをつけていても、息は続きません。
リードが思うように鳴らせない、ということは、頑張って息を入れようとしてしまうので、先程「奏法」の項に書いたように、体に力が入り、息をロスします。
息を続かせるための演奏方法
原因がわかったら、解決方法が見えてきます。
先程の原因全てに関係しているのが、「力」。
力が入っていれば、息も吸えませんし、せっかく吸った息を早く使い切ってしまいます。
まずは、楽な状態で楽器を構えましょう。
腕には結構力が入りがちなので、要注意です。
一旦体の中の空気を吐き出し、空にしたら、たっぷり吸い込みます。
吸い込めるだけ吸い込んだら、勝手に息が出てきて、前に飛んでいくイメージで息を流しましょう。
ここで、変にお腹に力を入れたりすると、膨らんだ風船をぎゅーっと押さえて中の空気を出しているような状態になり、息のスピードはほとんど上がらないのに、体の中の空気がなくなるのは早くなってしまいます。
イメージが掴みにくかったら、たくさん息を吸ってから「あーーー」と大きめの声を出してみると、力を入れずとも、コンスタントに速い息を流せる、ということがわかると思います。
そしてリードは、入れた息の分、きちんと音になる硬さのものを選びましょう。
「音がいいから」という理由で、頑張らないと鳴らないリードをつけている方を、しばしば見かけますが、「良い音」というのは、まず音がちゃんと鳴ってからの話です。
べーべー・びゃーびゃー鳴るリードをつける必要はありませんが、無理しなくて大丈夫なものを選びましょう。
頑張らなければ息は続く
練習はもちろん頑張った方がいいですが、クラリネットを吹く上で「頑張る」というのは、実は逆効果です。
息が続かないのであれば、確実に頑張ってしまっているので、全てを楽にすることを目指しましょう。
楽にたっぷり息が吸えて、楽に息が出せれば、長く吹けるようになるだけでなく、音色も良くなります。
大きな音量で吹こうとすると、どうしても力が入りやすくなってしまうので、無理のない音量から、吹きやすい音域で練習してみましょう。