ソルフェージュで体得できる音楽の基礎能力
ソルフェージュとは、音楽の基礎全般を学ぶことを言います。
楽譜を見ながら歌えたり
聴いた音を楽譜に書けたり
リズム感、テンポ感の体得ができたり
音を扱う為の基礎が学べます。
絶対音感や相対音感も、このソルフェージュで体得できるものです。
ソルフェージュでどんなことを身につけられるのか、音楽を学ぶ初心者の方に紹介していきます。
音符や休符の理解
楽譜を正しく読むためには、楽譜にある音符を正しく読めるようになる必要があります。
これは、文章を読むために、文字をまず勉強することと全く同じです。
最初は「あ」「い」「う」と、バラバラに読んでいた文字をいつしか意味を持った文章として捉えることができるように、「この音符の長さは…」と考えていたものも、すらすらと読むことができるようになるのです。
「楽譜が読めない」という人に共通して見られるのが「読めるわけがない」という思い込みです。
『楽譜』というと、ついつい複雑な、いかにも楽譜らしい楽譜、を想像してしまうようです。
音符・休符はただの記号です、種類と役割を理解し、覚えやすいものから少しずつ頭に入れていけば、必ず楽譜は読めるようになります。
ソルフェージュで正しい関係性を学べば、難しいと思っていた楽譜にもきっと親しみが湧いてきますよ!
音符・休符にはいくつかの種類がありますが、それぞれが無関係なわけではありません。
音符、休符、そしてさまざまな記号といった基礎知識を覚えると、楽譜は必ず読めるようになります。
突然楽譜が読めたり、突然楽器を演奏できるわけではありません。
音楽学習の道は、こうした基礎を積み重ねながら、次の段階へ進んでいきます。
文字を勉強した時と同じですね。
コツコツ学んで、しっかり身につけていきましょう。
楽譜を書くことの重要性
楽譜を読めるようになる為に必要な2つの要素
さて音符を覚えたからといって楽譜が読めるようになるわけではありません。
文字を勉強した時と同じで、文字の読み方、そして書き方を覚えて、日常会話で使っているうちに身に付いていきます。
楽譜を読めるようになるには音楽を構成するのに必要な2つの重要な要素があります。
一つ目は「音高」、そしてもう一つは「リズム」です。
音高とは?
音符には音の高さがあり、同じ「ド」でも高い「ド」があったり低い「ド」があったりしますね。
幼稚園の歌の時間や、学校で習うリコーダー、そしてカラオケで歌う曲にも高低差があります。
ちなみにカラオケ音痴でお悩みの方も、このソルフェージュを行うことで矯正する事ができますよ。
音楽に限らず、音高は私達が普段話している会話にも存在しているんですよ?
例えば「え~~!」と本気で驚く時、「ぇぇええ!」と上がって行きます。
では「へー」はどうでしょう。
かなりどうでもいい時は、ほぼ一直線ですよね。
ではかなり関心した時の「へー」はどうでしょう?
「へぇぇえ」と上がったり
「へえぇぇ」下がったりしますよね。
この時だいたい3度~5度上下します。 (度とは音の高低差の表し方)
ソルフェージュで音高を意識してトレーニングすることで、同時に出す音符、次に出す音符の距離を、目で判断し、脳内で奏でると同時に、実際の楽器を演奏することができるようになります。
音大・芸大へ進学を希望している受験生には必須です。
まずは自分の弱点をしっかりと理解し、正しくトレーニングしていく事がとっても重要です。
リズムとは?
音符ひとつひとつにはリズムがついています。リズムを持った音符が集まり、音楽が形成されています。
短く鳴らしたり伸ばしたり連続で鳴らしたり、これらは全てリズムです。
黒や白、ヒゲがついているおたまじゃくしが譜面にいますよね。
あのおたまじゃくしが高さとリズムを表しています。
幼稚園、小学校の時、カスタネットでやりましたよね。
「うんたん!うんたん! 」
まさにあれです。
おっと、この基礎をバカにしてはいけません。
未だにリズム感がない、テンポがとれない方は、これすら正確にできないはずですよ。
読譜、楽譜をスラスラ読むために
音符と休符を理解して、音高とリズムが身につくと、いよいよ楽譜を読む力がついてきています。
ただの記号の羅列だった楽譜が、徐々に音楽として意味を持つようになってきました!
今までは時間をかけて読んでいた楽譜が、初見やそれに近い状態でスラスラ読めるようになります。
学校の音楽の先生が、初めて見る譜面をサラリと弾いていく、あれですね。
見ただけで音楽が理解できるようになるという事は、楽譜を読む作業が減るということなので、その結果、楽器演奏に集中する余裕がでてくるということです。
読譜と楽器の運指を同時に覚える練習と併せれば、
今まで楽譜を見て、じっくり高低差を数え、指に伝えて音を出していた工程が、楽譜を見てすぐ音に出せる、という具合に変化していきます。
複雑な処理をしながら、実にシンプルに結果を出せるようになってくるのです。
記号の情報を見て、音を感じて、指を反応させて音に変換する。
音楽は言語能力に良い影響を与える事が科学的に判明していますが、こんな処理を脳内で瞬時にやってのけ、同時に複数の指を複雑に動かすわけですから、子供の教育になぜ音楽が効果的かということにも、なるほど納得ですね。
簡単な曲の写譜などで、楽譜を書いてみる
楽譜が読む力がつくと同時に、次は楽譜を書く練習です。
自分の好きな曲の楽譜を見ながら、五線譜に写していきましょう。
ここで重要なポイントは
- 正確に書き写すこと
- そして誰にでも読めるように書く
ということが大切です。
何曲も書き写していくと、楽譜への理解が深まります。
そして同時に、初見で曲の構成を把握する力や、一度頭に楽譜を移す「暗記力」が養えます。
楽譜を読む、楽譜を書く、ここまでお話した簡単な基礎ソルフェージュだけでも、かなりの音楽的な知識を身に付ける事ができます。
リズム感、テンポ感の体得
リズムは慣れ!リズムパターンには限りがある
「リズム」と聞くと、複雑なものを思い浮かべるかもしれませんが、音符が2つ以上、もしくは音符と休符が2つ以上並んでいれば、そこにはもう「リズム」が存在します。
そして、意外に感じるかもしれませんが、リズムのパターンというのは、実はあまり種類が多くありません。
いつも引っかかってしまうリズム
始めのうちは2通りのリズムに遭遇します。
- 簡単に理解できるリズム
- いつも引っかかってしまうリズム
人はさまざまな場面で音楽と触れ合っていますから、過去に歌った事のある、聴いた事があるリズムに対して違和感を感じる事なく理解できる事があります。
一方で、なぜかいつも引っかかってしまうリズムが存在します。
この毎回引っかかってしまうリズム、これこそが自分の「苦手なリズム」です。
練習するたびにしっかり意識して、この「苦手なリズム」に向き合う事がリズム感をつけるためにとても重要です。
聴いたリズムを頭の中で楽譜化
次に聴いた音楽(リズム)を頭の中で楽譜にする訓練をしてみましょう。
もちろん、実際に楽譜に書いてみてもいいです。
ここで、楽譜化に時間がかかるものや、どう楽譜にしたらいいのかわからないものが、先程も出てきた「苦手なリズム」です。
自分が苦手としているリズムの中に、当てはまるものがないか頭の中で照らしてみて、どうにか楽譜に起こしてみましょう。
同じ作業を繰り返していると、「このパターンはこのリズムだな」と、自然に考えられるようになってきます。
そこまで来たらあと一息!
体に馴染むまで何度も書けば、「苦手なリズム」もいつのまにか「簡単に理解できるリズム」へと仲間入りしているはずですよ。
一定の速さでテンポを刻めることが重要
音楽の速さを、テンポと言います。
日本ではここ20年でBPM(ビート・パー・ミニット)という名前も普及してきましたね。
曲の中で、部分的に速くなったり遅くなったり、作曲家の意図でテンポが変わることはありますが、一般的には一定の速さで進む曲がほとんどですので、テンポをキープすることはとても大事です。
テンポキープの基礎練習方法その1
時計の秒針に合わせて手を叩いてみましょう。
- 徐々に速くなっているなぁ……
- 段々遅くなっていっているなぁ……
なかなか同じ速さで手を叩き続けるのは難しいと思います。
ここで感じたズレが「自分の持っているテンポの癖」です。
「速くなったり遅くなったりする」という人はあまりおらず、大抵はどちらかの傾向があります。
大切なのは自分の癖を理解すること。
速くなりやすければ落ち着いて、遅くなってしまう場合は思っているよりも速めに刻むようにすればいいのです。
楽器を演奏する上で、とても大事なテンポキープ。
自分の傾向を冷静に分析して、なるべく一定の速さでテンポを刻めるように訓練をしていきましょう。
テンポキープの基礎練習方法その2
なぜ時計の針でかというと、実際の音楽に合わせると、さまざまな音が混じっていることもあり、テンポがとれていないのに、とれているように聞こえてしまう事があります。
ですから、針の音と手拍子の音、この2つだけで叩く必要がありました。
ある程度正確なテンポがキープできるようになってきたら、いよいよ実際の音楽に合わせて叩いてみましょう。
世の中には、さまざま音楽が溢れていますね。
テレビをつければBGMが、CMにはCMソング。
ゲームも音楽が流れているし、もちろん大好きなアーティストの曲を聴くこともあるでしょう。
何気なく聞き流しているこれらの音楽にも、当然「テンポ」が存在します。
曲を構成する要素に「拍子」というのがあります。
これは「この曲は何分の何拍子。どこが1拍目で…」と、やや複雑な話になるのですが、テンポというのは拍子がわからなくても、刻むことができます。
速い曲なのか、遅い曲なのか。
どれくらいの速さで、どれくらいの遅さの曲なのか。
音楽に合わせて、手を叩いてみましょう。
始めのうちは何が正解かわからないと思います。
それでも構いません、気づいた時には手を叩いて、テンポを掴む練習です。
繰り返し行っていると、自然に正しいテンポを刻むことができるようになります。
演奏会で「なんかこの手拍子ずれてない…?」と思えたり、指揮者役がいるCMを見て「このタレントの指揮、少し変だなぁ」と思えたら、正しいテンポを掴むことができるようになったと言えるでしょう。
音感の獲得
絶対音感とは
ピアノや歌、オーケストラや吹奏楽など、音楽的な音以外にも、クラクションやノックの音、スーツケースをゴロゴロと転がす音など、世にある音全てが「ドレミ」で聞こえる状態を「絶対音感がある」と言います。
楽器によっていろいろなドレミがありますが、ここで言う「ドレミ」は、ピアノのドレミを指します。
絶対音感を身につけるには、幼少期の訓練が不可欠だと言われています。
そしてこの絶対音感は言語習得に大きな威力を与えます。
外国語の学ぶときに、聴いただけで、音の高低差をハッキリ認識する事ができ、言葉の裏に含まれている打音(舌のなる音)や口の開け方を、発音記号を見なくとも正確に再現する事ができるようになります。
相対音感とは
絶対音感が、どのような音も固定のドレミで聞こえることに対し、相対音感はある音を基準に「その音より高いか、低いか」を感じ取るものです。
もちろん、ただ単に高低を聞き分けるだけではなく、音と音の幅を聞き取り、その場その場の「ドレミ」で聞くことができるのです。
例えば、絶対音感の持ち主には「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ♯・ソ」と聞こえる音階が、相対音感の持ち主には「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と聞こえることがあります。
絶対音感とは違い、相対音感はあとから身につけることができる音感です。
絶対音感のメリットとデメリット
絶対音感のメリット
- 正確な音程で歌うことができる
- 初見が得意
- 譜読みが早い
- 聞いた音(音楽)を再現することができる
- 現代曲のように明確な調性(○長調・○短調)がない曲でも、自分の音を基準として演奏できる
絶対音感のデメリット
- 自分の音程と、周囲の音程が少し違うだけでも気持ち悪く感じる
- 少しだけ音程を上げて演奏する、など、自分が持っている音感と違うことに対応できない
- 邦楽器等、音程の幅がある楽器と合わせることが難しい
- 移調楽器(ピアノとドレミが違う楽器)を演奏する際に、違和感を感じてしまう
相対音感のメリットとデメリット
相対音感のメリット
- 周囲に合わせて、音程を取ることができる
- 基準となる音があれば、そこから正確な音の幅を取れる
- 調によって変わる音の役割を、自然に認識できる
- 移調楽器を難なく演奏できる
相対音感のデメリット
- 明確に基準となる音がない場合、音を把握できない
絶対音感、相対音感どっちがいいの?
小さい頃に訓練をすることでしか得ることができない絶対音感。
とても素晴らしい特殊技能に思えますが、絶対音感の持ち主は皆一様に「デメリットの方が多い」と言います。
それはなぜでしょうか。
「絶対」と名がつくように、固定度が高く、応用や融通が利きづらいのです。
音楽を演奏する場合、人と合わせる場面が多々ありますが、絶対音感を持っていることで、「自分の出したい音(音程)はこれ」と、一定の音しか出すことができず、「心地良く感じるように合わせる」ということが難しくなるのです。
また、ドから始まる調(ハ長調)・ファから始まる調(ヘ長調)・ソから始まる調(ト長調)にそれぞれ同じ「ドミソ」という和音がありますが、調が変わるとその役割が変わります。
しかし絶対音感がある人には、どれも同じ「ドミソ」としか聞こえません。
絶対的な音感を持つため、調の持つ特性を掴むことが苦手なのです。
もちろん、良くないことばかりではありません。
常に正確な音程、聞いた音の再現など、目を見張る能力であることに違いはないのです。
私自身は[ふたつのドレミ]に書いたように、絶対音感と相対音感のいいとこ取りのような耳を持っています。
これは、ピアノも弾き、移調楽器であるクラリネットを吹いている私には、本当にありがたい聞こえ方です。
絶対音感のみを持つクラリネットの同級生は、クラリネットの楽譜と、自分が出している音の違和感に、今も悩まされてると言います。
音楽教育を専門にする友人(絶対音感あり)と話していたのは、「絶対音感を身につけた上で、相対音感の訓練をすることが、一番望ましい」ということ。
何度も書いていますが、絶対音感が身につくのは、小さい頃の訓練のみ。
このチャンスを逃すのはもったいないと思います。
絶対音感という、あとからでは手に入らないものをまず得て、そこから相対音感の訓練もする。
そうすることで、より正確で、より音楽的な演奏をすることができるようになるのです。
聴音
聴音をやる意味
聴音というのは、ピアノなどで演奏された単旋律(メロディのみ)、二声(メロディと、もう一つのパート)、四声体(4つの音からなる和音)を聴き取り、楽譜に書き起こすことを言います。
「別に楽譜が読めれば、そんなの必要ないじゃん」と思われるかもしれませんが、実際に書いてみることで、楽譜に対する理解がより深まるようになるのです。
また、自分の苦手な部分を把握するのに、聴音はとても適しています。
聴いた音を楽譜に起こす
「ピアノを聴いて、 楽譜に書く」と聞くと、とても簡単なように思えますが、実際は音の高さを判断するのと併せて、5つの異なる処理を同時に行わないとできない作業です。
リズム
苦手なリズムの克服法でも「楽譜化する」というのがありましたが、わからないリズムは当然書けません。
聴音というのは、8小節のものが一般的ですが、「一度全体を通す」「前半4小節を4回弾く」「後半4小節を4回弾く」「最後に全体を通す」という少ない回数で楽譜を完成させねばなりません。
その時に「このリズム、どうやって書くんだっけ…考えたらわかるんだけど…」とやっている暇はないのです。
テンポ
聴音は、弾き始めの前にテンポを提示してから弾くことが多いですが(ないこともあります)、そのテンポを一定の速さで刻み続ける必要があります。
ここで、「いつも速くなっちゃうなー」や「どんどん遅くなるんだよね」を発揮してしまうと、正しく楽譜に書くことは絶対にできなくなってしまいます。
拍子
聴音で最も大切なのは「どこが1拍目か」を把握することです。
聴いた音をスラスラと書いていけるのが理想ですが、なかなかそうも行きません。
そうなった時に、まずやることは「各小節の1拍目を確実に書く」ことなのです。
そのためには、曲の拍子を自然に掴めるように、普段から訓練しておくことが必要です。
テンポを一定に刻む練習をする際に、拍子も意識しておくといいでしょう。
1拍目は強拍と呼ばれていて、自然に強さや重さが出る拍です。(極端に音が大きいという意味ではありません)
慣れてくれば、1拍目を感じることは簡単なことです。
当然、普段から「楽譜を書く」という作業をしていないと、上記の3つができていても、聴音はできません。
きれいに速く、楽譜を書く練習をしておきましょう。
暗記聴音
簡単なメロディを数回聴いて、聴き終わったあとに楽譜を書き上げる「暗記聴音」というものがあります。
要は、頭の中で楽譜を仕上げ、それをあとから実際に紙に書くという作業です。
これは、聴こえた音をその都度書いていく普通の聴音よりも、音の流れを意識して聴く必要があります。
メロディをメロディとして捉える訓練になり、また、楽譜を頭の中に留め置くという作業が、暗譜の能力の向上にもつながります。
リズム聴音
一つの音のみで演奏されたリズムを聴き取ることを「リズム聴音」と言います。
音の高さがない分、リズムに集中でき楽に思えるかもしれませんが、テンポ感や拍子感が身についていないと、全く違う楽譜ができあがることになります。
視唱
視唱の必要性
楽譜を見て歌うことを、「視唱」と言います。
「ピアノやクラリネットを演奏するのに、なぜ歌が必要なのか」と思われるかもしれませんが、演奏する際には頭の中でドレミを読み、音を奏でながら演奏します。
少し難しい部分が弾けない・吹けない時は、「頭の中で歌う作業が止まってしまっている=楽譜を読むことを止めてしまっている」のです。
楽譜を読んで声に出す(歌う)ことで、音楽を演奏している間は、「決して読むことを止めない」という癖づけができます。
初見力の向上
視唱の中には、初めて見た楽譜を歌う「新曲視唱」というものがあります。
新曲視唱を行う際に大事なのは、とっさにドレミが読めなくても、音が取れなくても、とにかく歌い続けることです。
初見が苦手な人の特徴として「書いてある音を確実に出さないと先に進めない」というのがあります。
ピアノやクラリネット、その他の楽器を通すと、「わからなかった時に、とりあえずなんでもいいから音を出す」ことはなかなか難しかったりしますが、歌なら大丈夫です。
適当なドレミになってしまってもいいし、「ららら~」でも「るるる~」でもいいので、自信を持ってドレミで読めるところまで止まらずに歌い続ける、これが大事です。
音の高さが正しくなくても構いません。
一度歌い終わったら必ず、読めなかった音、音程や音の幅が正しく取れなかったところを振り返り、少しずつ苦手をなくしていきましょう。
これを繰り返すと、正しい音やリズムで歌うことが得意になり、難しい楽譜を初見で演奏することに抵抗がなくなります。
ソルフェージュで学んだことのまとめと応用
ソルフェージュで学んだことを、実際の演奏に生かさないと、せっかくの勉強や訓練も意味を持ちません。
初見と読譜がさらっとできれば、譜読みの時間が短縮できます。
リズム感とテンポ感が良ければ、生き生きとした演奏が可能になります。
音感があれば、音の流れやまとまりを掴むことが容易になります。
暗譜が得意になれば、楽譜を見ながらの演奏では気づけなかった音楽的な要素に、より気づきやすくなります。
それぞれの勉強・訓練を応用して演奏に直結させることが、何よりも大切なのです。
ソルフェージュを学べば音楽の基礎が学べます
基礎がわかったからと言って、音楽的に万能になれるわけではありません。
しかし、基礎が身についていないと、余分な時間を取られることが増えてしまいます。
誰にでも得意なこと・苦手なことはありますが、まんべんなく力をつけることで、より良い演奏に近づけるのです。
そして何より、できることが増えれば、音楽をさらに楽しむことができます。
基礎力を十分に身につけ、音楽を深く理解し、音楽をもっともっと楽しんでくださいね。