クラリネットが吹きやすくなる2つのコツ
先週体験レッスンにいらした方が、無事に入会して下さいました。
なんと、2週間後には所属している吹奏楽団の演奏会があるとのこと。
せっかく趣味としてやっているのに「4年間やってきたけど、一度も楽しくない」そうなので、演奏会まで2回しかレッスンはできませんが、少しでも本番が楽しかったと思っていただけるように、尽力する旨お話しました。
さて、今回の体験レッスンでお伝えした、クラリネットが吹きやすくなる2つのコツをおさらいしていきます。
吐いて、吸う。呼吸法をしっかり意識しよう
私達の楽器は吹奏楽器ですので、当然息の量が音量に直結します。
ということは、たくさん息を入れる必要があります。
たくさんの息を入れるためには、たくさん吸う、これは当たり前で、多くの人が意識をしていることだと思います。
私が息の話の時に必ずお話するのは、「吸う前に、肺の中の空気を吐き出すこと」。
気にしなくても、普段から当然呼吸をしているわけで、肺には空気が入っています。
ここにプラスして息を吸い込んでも、なぜか元々ある空気は、楽器を吹く時に使えないのです。
一度肺の中を空っぽにして、目一杯空気を吸い込むことで、楽器を吹くために十分な空気を取り込むことができます。
楽器を吹く前には、「吐いて、吸う」をセットで行うようにしましょう。
指が動かしやすい右手親指のポジショニング
吹奏楽のクラリネットは特に、細かい音を吹く場面が多いのですが、指が回りにくいのも悩みの種。
「指が回らない=手に力が入っている」
だと思っていただいてほぼ間違いありません。
その原因の一つは右手親指の位置です。
あまり気にしていない部分だと思いますが、これがとても重要です。
右手親指の付け根近くを指かけに引っかけると、他の4本の指は、かなり曲げないとうまく押さえられなくなってしまいます。
かなり曲げるということは、力が入った状態だということ。
当然、指は思うように動きにくくなります。
この力は、指かけにかける位置を、右手親指の爪と関節の間くらいに変えるだけで、あっさり抜けます。
その時のコツは、写真のように楽器に対して親指を斜めにすることです。
斜めにすることで、楽器と指が接する面が増え、安定性も増します。
まずは、クラリネットに思い通りに息を入れ、思い通りに指を動かすために、構え方を意識し、自由に楽器をコントロールできるようになりましょう。
今回の生徒さんにそのことをお伝えしたところ、「革命です!革命が起きました!!」と、とても喜んで下さいました。
口の形や楽器の持ち方などは、慣れがあるのですぐに変えることは難しく、特に本番前は迷いの素になってしまうこともあるので、時間がある時にぜひ試してみて、自分にとってベストな状態を見つけましょう。