新しい指を覚える時の強い味方『運指表』
小学2年生の男の子のレッスンでした。
前のレッスンでは、驚くほど順調だった組み立てですが、今日は少しだけ時間がかかってしまいました。
とは言え、始めたばかりとは思えない手際の良さです。
リードの付け方は、前のレッスンで初めてやって、それ以来だったため、少し忘れてしまっていた様子。
曖昧なままにするのは良くないので、おさらいしてくださいね。レッスン内容を確実に身につけてどんどん上達しよう
新しい指を覚える時に
私のレッスンもそうですし、部活などでも、大抵の場合新しい音の指は、口頭で伝えられます。
実際に示してもらいながら覚えられるので、それはとても便利です。
しかし、一人で練習していて、教わった指をうっかり忘れてしまったり、部活で新たに配られた楽譜に指を知らない音が出てきた時など、その部分を飛ばして練習することになってしまいます。
そのような時の強い味方が『運指表』です。
運指表って何?何ができるの?
運指表は、簡単に言うと「各音の指づかいをまとめた表」です。
一口に運指表と言っても、いろいろな種類があります。
その他にも、全てのキィがイラストで書かれているもの。
クラリネットが描かれていて、トーンホール(指穴)やキィの位置と表が対応しているもの。
簡易なイラストで、トーンホール以外は番号で書かれているもの。
昔から様々な運指表があります。
しかし、これらの慣れ親しんだ運指表ですが、理想的な運指表には程遠く、どうも使いづらいので、教室で作っちゃいました、クラリネットの運指表アプリ。
音符を選ぶだけで、実際のクラリネット上で運指がスイスイ切り替わるので、迷わずどんどん運指を覚えられます。
クラリネットはくるくる回せるので、逆向きの方が見やすい方にも、使いやすく作ってあります。
もちろん替え指にも対応しています。
ダウンロード不要・無料で使えるので、良かったら使ってみてくださいね。
このように、運指表にも様々な表記のものがあります。
これさえ覚えておけば、自分でどんどん新しい指・音を覚えることができます。
運指表を普段の練習に取り入れよう
部活に教えに行くと、「運指表は持っているけれど、必要な時しか見ない」という光景をよく目にします。
譜読みをしていて、例えば「ん?ソ♯?指がわからないから調べよう」とやっていては、譜読み以前のところでつまずいていることになります。
せっかく手元にあるのであれば、積極的に新しい指・音を覚え、基礎練習のロングトーン時に、♯・♭を含んだ、音域的に出せる全ての音を出すようにしましょう。
そうすることで、「考えなくても、指が自然に動く」状態を作り出せます。
「替え指」をうまく使おう
運指表を見ていると、同じ音なのに指が複数書いてある場合があります。
これは「替え指」と呼ばれ、曲の中でスムーズに指を動かすためであったり、音程を安定させたりより鳴らしやすくするために存在します。
教室で作った運指表では、音符を選ぶと楽器の下に、替え指の候補がでるので、ポチポチ選ぶと運指表のポジションが切り替わりますよ。
楽しみながら指を覚えよう
私は小学生の頃、「同じ音が違う指で出る」というのがとても楽しくて、暇があれば運指表を見て、様々な替え指を吹いていました。
また、「どこまで高い音が出せるか」のチャレンジをするのも、おもしろかったのを覚えています。
「必要に迫られないと見ない」のではなく、時間があれば運指表を見て、自分の可能性を広げていきましょう。