ジャズ曲をかっこよく聞かせるコツ
東京クラリネット教室本日は、合奏経験者向けアンサンブルが行われました。
10連休の2日目にも関わらず、多くの方が参加して下さり、B♭クラリネット6名と講師のバスクラリネットで、今日は七重奏となりました。
発表会まで、意外と時間がありません。
今日は『キャラバンの到着』『A列車で行こう』の2曲を、しっかりと作り込んでいきましょう。
ジャズ演奏の鍵は休符
今日のポイントは「休符」です。
『キャラバンの到着』『A列車で行こう』ともに、ジャズというジャンルです。
ジャズを演奏する時には、休符をしっかり演奏することが大切です。
「休符を演奏する」って、ちょっと不思議な言い方ですね。
名前に「休」と入っているので、休符=お休みだと思っている方が多いと思いますが、休符とは、音が鳴らない音符のことです。
そう考えれば「休符を演奏する」も、そこまで違和感がなくなりますね。
書いてある音符を、その通りに吹かないことはありませんが、それに対して、休符はついつい「なんとなく」になってしまいがちです。
休符が書かれている箇所に、きちんと音のない時間を作ることで、ジャズ演奏では格段にかっこよさがアップしますので、休符にしっかり意識を向けましょう。
特に、八分休符がカギになります。
休符を際立たせるための音符の処理を考える
では、具体的に見ていきましょう。
まず、異なる動きをしてきた各パートに現れた、
この八分休符。
ここにしっかりと空間を作ると、演奏がびしっと締まります。
クラシックでは決してやりませんが、前の音を舌で止めても構いません。
とにかくピタッと音の響きをなくしましょう。
次に、こちらの八分休符。
左の赤枠内は、拍のあたまの八分音符に余韻を残すことなく、休符を演奏します。
また、3拍目の裏の音も、よりはっきりと止めるべき音ですね。
もう一つのパターン、裏拍です。
前に八分音符がある場合は、その音をルーズに吹かないことはもちろん、休符で「ウッ」と息を飲むようにパワーを溜めて、それを裏拍で出る八分音符を吹くエネルギーにしましょう。
八分音符の鳴らし方は、いずれも羊かんやレンガなどのような、四角い形をイメージして、出だしから吹き終わりまでまっすぐに吹くと、音に張りが出て、鳴っている時と鳴っていない時の差がはっきり出ます。
クラリネットは、柔らかい音色になりやすいので、しっかり息を入れて吹くことが大切です。
ただし、四角い形を意識するあまり、音符が必要以上に長くなってしまわないように、気をつけて下さい。
曲に合った演奏を身につける
音の出し方・切り方に意識を向けて吹くことで、休符がはっきりと見えるようになり、締まりのある音楽になるので、演奏の質が向上します。
ジャンルに合わせた吹き方を身につけて、吹いても聴いても、楽しくかっこよい演奏を目指しましょう。
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