楽器は不調になる前に調整へ出そう
東京クラリネット教室2018年1月29日、今年最初の未経験者向けアンサンブルが開催されました。
講師を含めたクラリネット3名でのアンサンブルです。
今回は新曲の2曲にフォーカスしてじっくり演奏していきます。
演奏曲目(順不同)
- くるみ割り人形より 行進曲
- 別れの曲
タンギングをマスターしよう
「くるみ割り人形」を演奏するのに、必要不可欠なのがタンギングです。
タンギングとは、伸ばしている音を、舌を使って切る技術を言いますが、慣れていないと綺麗に音が切れないため、練習が必要となってきます。
音が鳴っている時に舌をリードにつけ、舌とリードが触れている状態から、舌を離した瞬間に音が出ます。
タンギングが苦手な方は、大きくてまっすぐな音を、2拍ずつくらいのタイミングで正確に切る練習をするといいでしょう。
息の流れを止めないように気をつけながら、ゆっくりと正確に練習しましょう。
いつも出る音が出ない?
普段は正常に鳴っていた音が出ないと、試行錯誤している生徒さんがいらっしゃいます。
何度やってもピーピーキャーキャー。
他の音は出るのにな…そんな時の原因は大抵、正確に押さえられていないからなのですが、楽器の不具合も考えられるので、一度講師が楽器を吹いてチェック。
決して良い状態とは言えませんが、普通に鳴らすには問題なさそうです。
残るは指ですが、トーンホールは一つずつしっかり塞がっているようです。
はて?
そのまま吹き続けてもらいながら、楽器を一周見て回ると、裏側で一つのキーが微妙にピコピコ動いています。
レジスターキーを使い始めてすぐの「シ」「ド♯」「レ♯」を、普段使わない替え指を使って出した時に、左手薬指が、真下のキーに微妙に触れていたのが原因のようです。
キーは曲がるもの
原因はキーとトーンホールの間隔が狭くなり、ここでの運指では、触れてはならないキーに触れていたことによるものです。
恐らく、何か微妙な衝撃で軽く曲がってしまい、間隔が狭くなった、と考えるのが自然かと思います。
この曲がったキーは元に戻すことができますが、クラリネットのパーツの素材や仕組み、そして構造の知識がない方は絶対にやらないでください。
必ずお店に持ち込みメンテナンスしてもらいましょう。
何百回とこなしている私はその場でリペアします。
ギュム
はい元通り。
指の間隔も広がり、引っかかることも無くなりました。
散々使い古され、亀裂も入っているボロボロのクラリネットですが、教室の備品として初心者の方の役に立ち続けられる限りは使い続けてあげたいので、次回のメンテナンスは、教室の備品もまとめて出そうかなと思います。
さ、楽器が直ったら、鳴る鳴らないは生徒さん次第!
しっかり練習して、また来月アンサンブルを楽しみましょうね!
初見で楽譜がスラスラ読めるようになる方法 初見で楽譜がスラスラ読めるようになる方法 初見で楽譜がスラスラ読めるようになる方法
「楽譜が読めない…」 私が教えに行く学校の子供達や、新しく習いに来る個人レッスンの生徒さんが抱える大きな悩みの一つがこの読譜です。 当たり前の話ですが、私を含め、今楽譜が読めるプロのミュージシャンだって「生まれつき楽譜が読めた」なんてことは当然ありません。 楽譜なんてただの記号でしかないのに、どうして読めるようにならないのでしょう? … 「楽譜が読めない…」 私が教えに行く学校の子供達や、新しく習いに来る個人レ…
クラリネットリードの選び方とメンテナンス方法 クラリネットリードの選び方とメンテナンス… クラリネットリードの選び方とメンテナンス方法
リードとは クラリネットを吹く上で、リードはなくてはならないものです。 喉に手を当てて「あ~~」と声を出した時に、ビリビリと震える感覚があると思います。 声帯という筋肉が振動している間を空気が通って声となって出てくるのですが、クラリネットではリードが声帯に当たります。 要は、リードはクラリネットの声(音色)を決める重要なもの。 しかし、初心者の… リードとは クラリネットを吹く上で、リードはなくてはならないものです。 喉に手を当て…
クラリネットリードの育て方 クラリネットリードの育て方 クラリネットリードの育て方
クラリネットのいいリードの育て方を知りたい、という質問をよくいただきます。 リードの選び方とメンテナンス方法でも一部紹介しましたが、今回はリードの育て方にフォーカスして、より詳しく解説していきます。 クラリネット未経験者・初心者の方は是非試してみてくださいね。 まずは全リードを開封 まず箱を開けたら、個包装されているものであれば、全てのリード… クラリネットのいいリードの育て方を知りたい、という質問をよくいただきます。 リードの選…
緊急事態!クラリネットのバネが折れた時の応急処置 緊急事態!クラリネットのバネが折れた時の… 緊急事態!クラリネットのバネが折れた時の応急処置
連休ど真ん中の先日、クラリネットを始めたばかりの生徒さんに、組み立て方をお伝えしようとケースから自分の楽器の上管を出したところ、なんだか違和感… 「ん?なんだこれ。キーが曲がった??」 そんな手荒なことはしていないし、長年演奏してきて、今さらキーを曲げてしまうような迂闊なことはしないはず。 この違和感は一体…!? キー… 連休ど真ん中の先日、クラリネットを始めたばかりの生徒さんに、組み立て方をお伝えしようとケ…
年に一度はクラリネットをメンテナンスに出そう 年に一度はクラリネットをメンテナンスに出… 年に一度はクラリネットをメンテナンスに出そう
今日は楽器をメンテナンスに出されていた生徒さんのレッスンでした。 この生徒さんは、定期的に出されていて、楽器のコンディションには気を配られている方なのですが、うっかり前回から1年以上経ってしまったので、レッスンの隙を見てメンテナンスに出すことにしました。 クラリネット講師という職業をしていると、個人でクラリネットを楽しまれている方を含め、メンテナンス… 今日は楽器をメンテナンスに出されていた生徒さんのレッスンでした。 この生徒さんは、定期…
ドイツで楽器工房巡り~フルート工房~ ドイツで楽器工房巡り~フルート工房~ ドイツで楽器工房巡り~フルート工房~
今回は、ドイツ・バンベルクのシュヴェンク&セゲルケというクラリネット工房を見学させてもらった数日後に訪れた街、同じくドイツのマルクノイキルヘンでの工房見学について書いていきます。 ひとまず、バンベルクでクラリネット工房は見せてもらったので、次はフルート工房へ! マルクノイキルヘンってどこ?どんな街? マルクノイキルヘンは、チェコとの国境に程近い、小… 今回は、ドイツ・バンベルクのシュヴェンク&セゲルケというクラリネット工房を見学させてもら…
クラリネットを定期的に調整に出すことの大切さ クラリネットを定期的に調整に出すことの大… クラリネットを定期的に調整に出すことの大切さ
個人でクラリネットを持っている方は、『修理』ではなく『調整』のために、楽器店や工房に行っていますか? 「楽器は、壊れた時だけ職人さんに見てもらって、直してもらうもの」と思っているのであれば、それは半分正解で、半分不正解です。 壊れていなくても、プロに定期的に楽器の状態を見てもらうことの大切さを、今回はお話したいと思います。 上手に吹けないのは楽器の… 個人でクラリネットを持っている方は、『修理』ではなく『調整』のために、楽器店や工房に行っ…
メンテナンスで甦るクラリネット本来の吹き心地 メンテナンスで甦るクラリネット本来の吹き… メンテナンスで甦るクラリネット本来の吹き心地
私の生徒の間で、にわかに楽器調整ブームが来ています。 楽器はメンテナンスが必要 ブームというのもおかしな言い方かもしれませんが、以前は私が、時期を見て「そろそろ調整に出しますか?」と声をかけて楽器屋さんに預ける、という形だったのですが、良心的でとても腕のいい職人さんを見つけ、そのお店の話を生徒達にしたところ、「レッスンの合間を見てそのお店に出しに行っ… 私の生徒の間で、にわかに楽器調整ブームが来ています。 楽器はメンテナンスが必要 ブー…
クラリネットのチューニング方法 クラリネットのチューニング方法 クラリネットのチューニング方法
ピアノ伴奏とのソロ演奏やアンサンブル、吹奏楽やオーケストラなど、クラリネットの活躍の場はたくさんあります。 それらに共通しているのは「誰かと合わせること」。 合わせる際に大切なことの一つ『チューニング』について、よくわからなかったり、なんとなくになっている部分はありませんか? 今回はその『チューニング』についてご説明していきますので、しっかり知って… ピアノ伴奏とのソロ演奏やアンサンブル、吹奏楽やオーケストラなど、クラリネットの活躍の場は…
本番は「良い緊張」をしよう 本番は「良い緊張」をしよう 本番は「良い緊張」をしよう
2021年1月4日、今年1回目の初級者アンサンブルが行われました。 いつもは月末開催のアンサンブルですが、年明け早々にやることになったのは、来週発表会を控えているから。世間の情勢的には、普通に発表会ができるものかやや不安ではありますが、来週のこの時間に清々しい気分でいるために、あと少し頑張りましょう。 今日も、B♭クラリネット4名での演奏です。 演… 2021年1月4日、今年1回目の初級者アンサンブルが行われました。 いつもは月末開催の…
曲の中で正しく和音を響かせるためには 曲の中で正しく和音を響かせるためには 曲の中で正しく和音を響かせるためには
2021年1月9日、今年1回目の中級者アンサンブルが開催されました。 今日の参加者は、発表会参加予定のB♭クラリネット6名(内1名はE♭クラリネット兼任)と講師のバスクラリネットの計7名です。 いよいよ発表会目前。良いイメージのまま本番に臨めるように、今日も丁寧に練習していきましょう。 演奏曲目 さくらのうた~FIVE 魔女の宅急便メドレー… 2021年1月9日、今年1回目の中級者アンサンブルが開催されました。 今日の参加者は、…
アンサンブルでの不安感をなくすために大切なこと アンサンブルでの不安感をなくすために大切… アンサンブルでの不安感をなくすために大切なこと
本日は午前中の中級者アンサンブルに引き続き、午後には上級者アンサンブルも行われました。いよいよ発表会前最後の合わせです。 今月も、B♭クラリネット4名・バスクラリネット1名で、発表会での演奏曲、A.リード作曲『アルメニアンダンス・パート1』をしっかり仕上げていきましょう。 最後の仕上げ前に現状の確認 東京クラリネット教室のアンサンブルクラスは、準備… 本日は午前中の中級者アンサンブルに引き続き、午後には上級者アンサンブルも行われました。い…