アンサンブルの質を高めるチームワーク
東京クラリネット教室本日は、合奏経験者向けアンサンブルでした。
来月行う発表会に、出演予定のこちらのアンサンブル、今日が本番前最後の合わせです。
先月から「その日は本番があって休みます」とおっしゃっていた方と、「急に教授に呼び出されました…」という大学生の2名がお休みでしたので、今回は4名の参加者と、バスクラリネットを吹く講師合わせて5名。
ちょっと少なめの人数ですが、バシッと仕上げましょう。
発表会に向けてお楽しみ
と、その前に…
今回の発表会では、休憩時にケーキと飲み物を楽しんでいただく予定なのですが、出演者の特典として『ケーキ優先選択権』をご用意しています。
皆さん、練習開始時間より早めに集まって下さっていたので、まずはケーキを選んでもらっちゃいましょう。
にこにこ笑顔でケーキリストを覗き込む皆さん。
女子ですねー。
こちらも思わず顔がほころびます。
では、士気を高めたところで、いざ練習です!
本番さながらに
今回の発表会で演奏するのは、以下の3曲です。
- グランドマン『Caprice for Clarinets』
- ドビュッシー『アラベスク第1番』
- 葉加瀬太郎『情熱大陸』
今回は、3曲でパートがバラバラなため、曲ごとに席の移動があります。
本番ですんなり移動する練習も兼ねて、一度演奏順に通してみました。
曲によっては、合図を出す役の人がお休みだったために、ちょっとした緊張感が生まれたりしつつも、止まることなく無事に全曲終了。
しかし、通すとしんどいですね…
演奏の良し悪しに影響するチームワーク
皆様にも疲労の色がちょっと見えたので、お掃除を兼ねてちょっと休憩&おしゃべり。
回数を重ねるごとに、和やかさが増してきたので、演奏にもきっといい影響があるはずです。
そういう雰囲気は、演奏には関係ないようで、かなり関係ありますからね。
では、1曲ずつ確認していきましょう。
まずは『情熱大陸』から。
テンポをキープし続けよう
アンサンブルで一番難しい箇所は、「拍がわかりにくくなる」ポイントです。
小編成アンサンブルでは指揮者がいないため、各々のテンポ感・テンポをキープする力が、大きくものを言います。
とても有名なこの曲ですが、今回演奏する版では、中間部にバスクラリネットと1番のソロがあります。
この部分の伴奏が、全員三連符。
しかも、例えば「ドミソ・ドミソ…」のようなパターンなら、拍のあたまが聞こえてくるのですが、「ドミド・ミドミ…」といった音の並びで、さらに小さく吹くので、4パート重なると「ウヤウヤウヤウヤ…」と聞こえ、拍が全く見えなくなってしまいます。
そこに、ソロが乗っかり、自由に吹くわけですから、ソロの人はもちろん、三連符を吹いている人達もだんだん不安になってしまう、厄介な場所です。
ここで大切なのは、周りを聞きすぎず、カウントを続けることです。
通常、アンサンブルでは、周囲に気を配ることがとても大切です。
しかし、このような部分では、お互いに探ってしまい、ますます拍感が失われることが多いため、自分を信じて、淡々と吹くことが、重要になってきます。
冷静に吹き続けましょう。
同じ動きのパートを見つけよう
『情熱大陸』の不安が解消されたところで、次は『アラベスク』です。
この曲はこの曲で、「メロディーは三連符」「伴奏は八分音符」という難しさ。
さらに、いずれのパートも、流れるように演奏することが求められます。
ただ、この曲の場合は、各パートがどんな動きをしているかが聞き取りやすいので、同じ動きをしているパート、自分の前に同じ動きをしているパートを見つけ、しっかりと音価を揃えることに重点を置きましょう。
また、小節のあたまを揃えることにも気を配ると、締まりのある演奏になります。
テンポがころころ変わる曲でもありますので、1番パートを担当している人は、しっかり・大きめに合図を出すと、みんながわかりやすいですね。
仕上がりは上々!
最後は、『Caprice for Clarinets』。
この曲は、拍も明確、なによりとても吹奏楽っぽい響きのする曲なので、合奏経験者の皆さんからすると、得意分野といったところなのではないでしょうか。
急-緩-急のつくりで、途中テンポが変わるのですが、これもしっかり1番パートが合図を出してくれれば、大丈夫。
今日はお休みでしたが、発表会当日の直前リハで確認しましょうね。
本番に向けて
さぁ、3週間後には本番です。
細かなところを、各自確認しておいて下さい。
また、会場で、空調がどのように影響するかわかりません。
楽譜はきちんと製本しておいて下さいね。
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