応用力を身につけて効率の良い練習をしよう
前回レッスンからの間隔が、少し短かった生徒さんがいらっしゃいました。
お忙しかったのもあり、練習できなかったそうですが、多少口の筋肉が疲れやすいくらいで、そんなに気にしなくて大丈夫だと思います。
今日も、アンサンブルの曲を練習しました。
音楽は応用
曲には、まるっきり同じフレーズや、同じリズムだけど音が違う箇所などが出てきます。
この生徒さんは、そういう部分も、場所によってできたりできなかったりすることがよくあります。
それはとてももったいないことです。
せっかく吹けるはずのリズムを、また譜読みからやらねばならなくなってしまうからです。
同じ曲の中だけではありません。
過去の曲にあったリズムでも、確実に身につけておけば「あ、これはやったことあるリズムだな」と、頭の中で検索できます。
指の並びの関係などですぐに吹けなかったとしても、知っているか知らないかは、大きく違います。
一度出てきた替え指やリズムは、確実に身につけて、毎回「初めまして」状態にならないようにしましょう。
では、確実に身につけるには、どうするのがいいのでしょうか
「苦手…」を「得意!」に変えよう
それは「苦手なものを意識する」ことによって、効率が上がります。
以前の日誌にも、別の内容で書きましたが、「意識をする」のはとても大切なことです。
私も昔、聴音で聴き取るのも、吹くのも苦手な、シンコペーションのリズムがありました。
ただ、それを「苦手だ」と認識することで、どうにかして他のリズムと同じように、抵抗なく吹いたり書き取ったりしたい、と意識を強く持つようになり、むしろ得意なものへと変化しました。
苦手を苦手とも意識せずに放置し、毎回「ん?なんだこのリズム?」とやっていては、とりあえずは吹けるかもしれませんが、時間もかかるし、その場しのぎになってしまって、今後に繋がらなくなってしまいます。
楽譜を読み取る力をつけよう
もう一点は、注意深く楽譜を見ることです。
1曲の中に、同じフレーズ・同じリズムが全く出てこないことは、ほぼないはずです。
曲によっては、「半分譜読みすれば、あとは同じ」ということもあったりしますが、それに気づけなければ、倍の時間練習に取られてしまうわけです。
教えに行っている小学校でも、よくそのような状況を目にします。
曲の最初から教えていて「ここはこう吹いてね」と話した箇所とほとんど同じフレーズが出てきても、全然違う吹き方をしたりするのです。
一度話して、できるようになったから先に進んでいるわけで、求められているように吹けないわけではありません。
「ただ単に気にしていないだけ」です。
同じ話を何度もされるのは嫌ですよね。
それを避けるには、自分で一致点を見つけ出す力が必要なのです。
効率の良い練習のために
応用できれば、譜読みの時間を短縮でき、その分、別の練習に時間を割けます。
そのためには、「このフレーズは、あそこと一緒だな」「このリズム知ってるかも」と、合致させることが大切です。
書いてある音を出すだけではなく、きちんと楽譜と向き合って、応用力をしっかり身につけましょう。