初見力を上げて譜読みの時間を短縮しましょう
毎月欠かさず、アンサンブルに参加して下さっている生徒さん。
前回のアンサンブルの時に、次のクラリネット重奏の楽譜をお渡ししたのですが、お忙しすぎて楽器を吹く暇どころか、楽譜を見る時間もなかったとのこと。
初見が得意な人の共通点
せっかくなので、初見で吹いてもらうことにしました。
私のところに習いに来始めた頃から初見が得意で、今回もさすがの初見力、と言ったところ。
ほぼノーミスです。
初見が得意な人の共通点は、「とにかく先に行くことができる」です。
もちろん飛ばしてはいけませんが、たとえ間違えたり、ぱっとわかない音があったとしても、そこにこだわらず、カウントを止めずにいられる人は、大抵初見ができます。
初見が苦手な人の共通点
逆に「初見が苦手で~」という人は、「あれっ?」っと思ったのと同時に、数を数えられなくなってしまったり、音間違いをした時に正しい音を吹き直してしまったりするので、音楽が止まってしまい、本来あるべき曲の長さで終われなくなってしまうのです。
苦手な初見を克服するためには
苦手な初見を克服するための練習は、4分の4拍子・8小節くらいの簡単な練習曲で始めるといいでしょう。
その時は、必ずメトロノームをかけましょう。
もし、カウントし続けることに不安があれば、4拍子で音が鳴るように設定します。
そして練習のポイントは「何があっても4拍子で先に進むこと」です。
わからない音、わからないリズム、そこに引っかからずに4拍子を数え続け、吹けようが吹けまいが先に行きます。
小さな目標を立てること
「その曲の長さ」、例えば4分の4拍子×8小節=32拍で終わる、ということを第1の目標に据えましょう。
最初の音を吹いたあと、全く吹けなくても、最後の音が正しい位置で吹けるのであれば、それで目標は達成です。
次に吹く時は、もう初見ではありませんが、同じようにカウントを続け、先程よりも1つでも多くの音を正しい位置で吹くことを第2の目標として、通してみましょう。
そこからは、譜読みに切り換えてもいいですし、同じように止まらずに通す練習を繰り返してもいいです。
「何回で楽譜通りに吹けるようになるか」と、ゲーム感覚でやってみるのも、おもしろいかもしれません。
初見力を身につけていこう
初見の訓練は、やればやっただけの結果が出ます。
何がなんでも楽譜に食らいつく強い気持ちを持って、どんどん初見力を上げていきましょう。
初見ができると、譜読みに割く時間がかなり減るので、他にやりたいことに、貴重な練習時間を費やせますよ。