良いクラリネットリードを選ぶチェックポイント
クラリネットを吹くに当たって、絶対に避けて通れないのがリードの問題。
自分に合ったもの・自分の好みのものを見つけることが、不可欠です。
どのような点に着目して、リードを選んだら良いかは、以前お話しましたが、今回は具体的に知って、より良いリードと出会えるようにしていきましょう。
リード選びで注目するべき点
クラリネットのリード選びの時の、主なチェックポイントは、
- 息の入りやすさ
- 吹き心地
- 抵抗の強さ
- コントロールのしやすさ
- 音色
の5点でしたね。
キーワードだけだと少しわかりにくいかもしれませんので、今回はそれぞれのチェックポイントにおいて、考えるきっかけをお話していきます。
息の入りやすさ
無理せずに息を吹き入れて、反応の良いものが良いでしょう。
「頑張れば吹けるんだよね」の「頑張り」は、クラリネットを吹くに当たっては、必要ありません。
曲で長いフレーズが吹けなかったり、息を入れようと頑張りすぎてアンブシュアに影響が出てしまったり、良い結果には繋がりませんので、無理をしては駄目です。
入れた息の分、音として反応するリードがいいですね。
吹き心地
息の入りやすさとも通ずるところですが、楽に音を鳴らすことができて、ロングトーンなどの基礎練習でも、曲などを吹いても、同じように吹けるリードを選びましょう。
いつでも安定して吹ける、というのは、リードを選ぶ上で大事なことです。
「何をやっても吹きやすい」と思えるものを選びましょう。
抵抗の強さ
先程「息の入りやすさ」が大切だとお伝えしましたが、入りすぎても実はしんどく感じます。
「吹きやすいし音もいいんだけど、やたら苦しい」というリードと出会ったことはありませんか?
それは、抵抗がなさすぎて、息を持っていかれているということです。
息が入りやすくて、ほど良い抵抗があるリードを選ぶといいでしょう。
ただ、一口に「抵抗」と言っても、よくわからないですよね。
文字でお伝えするのは難しいのですが、例えばリコーダーのように、すーっと簡単に音が鳴ってしまうリードは良くありません。
軽く抵抗があると、長く伸ばすこともできますし、吹いていて心地良く感じられるはずです。
コントロールのしやすさ
弱い音量で吹くために、息の量を絞った際に安定しなかったり、スラーは良くてもタンギングやスタッカートがうまくできない、など、先程までの「息の入りやすさ」「吹き心地」「抵抗の強さ」の条件を満たしていても、実践的でないリードも、ごくたまにあります。
必ず、いろいろな強弱やアーティキュレーションを試してみましょう。
音色
ここが一番大切かもしれませんね。
いくら音を鳴らすのが楽だからと言って、びゃーっと広がったような音になってしまっては、吹くのが苦痛になります。
これは、自分の好みを優先しましょう。
ただし、あくまで前述の項目をクリアした上での、自分の好みです。
「すごく吹きにくいけど、音は好き」
「苦しいけど、音はいいから」
というのは、実用的ではありません。
音色と、吹きやすさの両立を目指して下さいね。
自分なりの基準を作っていく
今回お話したポイントは、あくまで目安です。
クラリネットリードは、数を吹くことで、だんだんと違いがわかってくるものですし、好みも確立してきます。
お伝えしたことと併せて、自分なりの基準を作っていけるまで、こつこつとリード選びを重ねてみて下さいね。