部活でも役に立つ『初見力』を身につけよう
経験者の方のレッスンでした。
「いつか吹奏楽団などで吹きたい」という目標をお持ちですが、ブランクがあるため、今は基礎固めのためにレッスンに通っていらっしゃいます。
今後合奏やアンサンブルを楽しむために、ロングトーンやアーティキュレーション練習はもちろんのこと、初見力があった方がいいので、そちらにも力を入れています。
ご本人はあまり自覚がないそうですが、元々初見は得意なようなので、レッスンでさらに磨きをかけている、といったところです。
今日の、ロングトーンを兼ねた初見練習も、ノーミスでさらりと吹かれていました。
素晴らしいことです。
ところで、たびたびこの日誌でも「初見」という言葉を書いてきましたが、「言葉自体の意味がわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。
「初見」とは、一体なんなのでしょうか。
初見ってなんのこと?
読んで字のごとく、初見とは「『初』めて『見』た楽譜を演奏すること」です。
音楽大学や音楽高校の入試や試験では、「新曲視唱」「新曲視奏」と呼ばれることもあります。
これができるかできないかは、得手不得手というよりも経験値、訓練次第で身につく能力だと、私は考えています。
初見ができると何がいいの?
初めて見た楽譜をぱっと吹ければ、譜読みをする必要がないので、他の練習に時間を回せます。
また、部活や一般の吹奏楽団で、「今から新しい楽譜を配るので、一度通してみましょう」と言われたり、「曲決めのために、候補曲を全部音出ししてみます」などというシチュエーションは、しばしば訪れます。
そういった時に初見ができれば、その時間は難なく過ぎていきます。
逆に言えば、初見ができないと、かなりの苦労をすることになるのです。
初見力をつけるには
前述のように、初見ができるかどうかは、訓練次第です。
もちろん、訓練をせずともその能力を持っている人もいますが、持っていないからと言って、諦めてしまう必要はありません。
具体的な訓練の仕方は下記の日誌に記載してありますので、ぜひ目を通してみて下さいね。
「得意」がたくさんの奏者になろう
私が今まで出会ってきた「初見が苦手」な人達は、全員と言っていいくらい皆、「暗譜が得意」でした。
ということは、そこに「初見が得意」を加えることができれば、かなりの強みを持った奏者が生まれるということです。
初見はとても役に立つ能力ですので、今もし苦手だとしても、毛嫌いせずに少しずつチャレンジしてみて下さい。