繰り返しのフレーズの吹き方で曲の表情を豊かに
今日は大人の生徒さん2人のレッスン日でしたが、1名は風邪をひいてしまったとのことで、急にお休みでした。
夏風邪は辛いですよね…
お大事になさってほしいものです。
音楽的な表現とは?
さて、もう1名のレッスン。
アンサンブルを受講されているので、その曲の練習です。
すっかりそつなく吹けるようになったので、今日は「いかに音楽的に吹くか」が課題。
これができると、聴いている人はもとより、自分自身が楽しいかどうかが、大きく変わってきます。
繰り返しフレーズに変化をつけてみよう
今日お伝えしたコツは「繰り返されるフレーズの吹き方」。
同じことが繰り返されて出てきた時は、変化をつけます。
ただ、1~4小節くらいの短いフレーズが繰り返される場合と、8小節くらいの長いフレーズが繰り返される場合、変化のつけ方を変える必要があります。
短い繰り返しのフレーズを演奏する時によく言われるのは、音量に差をつけること。
1回目を大きく吹いて、2回目はエコーのように小さくする。
反対に、1回目は小さく、2回目は大きくする。
どちらでも構いません。
「同じフレーズを、同じように吹かない」ことが重要です。
長いフレーズに表情をつける
しかし、長いフレーズが繰り返される時は、単純にこのような強弱の差は、あまり効果がありません。
フレーズが長いと、1回目と2回目の対比がわかりにくくなるからです。
では、どうすると良いのでしょうか。
1回目はあまり強弱をつけずに吹き、2回目は音量の幅を広げると、違った表情になります。
2回目は、フレーズの山(フレーズには必ず強調したい「山」になる部分があります。)に向けてのクレッシェンドの到達点を1回目よりも大きく、その分デクレッシェンドもしっかり落とす。
これで、繰り返しの対比も表現し、曲の一番の盛り上がり(いわゆるサビ)に向けての準備もなされるのです。
あなたには豊かな想像力がある
音量についてのみ書いてきましたが、もちろんその限りではありません。
1回目はさらっと、2回目は歌い込む。
そこに先程の音量の幅をプラスすれば、さらに表情豊かになります。
イメージが掴みにくい時は「自分が気持ちを込めて歌うとしたら、どう歌うかな?」というのを想像したり、実際に声に出して歌ってみると、とてもわかりやすいと思います。
そもそも音楽を初めている人は、他の人にはない豊かな想像力を持ち合わせています。
さあ、あなたはどんなことを想像してその曲を歌いますか?
ただ音を並べた演奏ではなく、メリハリのある演奏で、自分も、そして聴いてくれる人も、楽しめたらいいですね。