速い曲でテンポを維持するために大事なこと
先月末に合宿を終え、今月の最終土日に文化祭での演奏を控えた女子校に、本番前最後のレッスンに行ってきました。
今日が始業式だったらしく、みんな若干不思議なテンション。
放課後にレッスンの場合は、あまり時間がないので、いつもせいぜい2曲くらい。
でも、今日渡されたスケジュールは、なかなかやる気に満ちたもの…
当然、各曲の持ち時間もタイトです。
聞くと「合宿のあと、気になる部分がいろいろとあるので、今日はそこを見てほしいです」とのこと。
自分達で、やるべき箇所を発見できるというのは、かなりの成長です。
学生でも個人でも、自分が今練習すべきポイントを把握することはとても重要です。
早い三拍子がずれる時
今日の一番の課題は、速い三拍子。
そのような曲は、1小節を1つで取るのですが、それが続くと、均等に音符を入れられなくなってきてしまいます。
舞曲なので、流れるように吹かねばなりませんが、頭の中ではひたすら機械的に「1、2、3、1、2、3…」と数えることが、拍子を維持するためには重要です。
また、例えば、小節のあたまの四分休符。
八分音符が続いていた時に、急に出てきた四分音符。
四分音符が並んでいる中の、付点四分音符。
これらはどうしても「長い休符」「長い音符」として捉えがちなのですが、実際は速いテンポの曲ですので、長く休んだり伸ばしたりしてしまうと、すぐに次の小節に食い込んでしまうことになります。
そうするとどうなるか。
次の小節ではつじつまを合わせようとして、速めに吹いてしまいます。
「テンポにはめないと!」と、本能的に思うからです。
しかし、それは当然心地良くないわけで、必ず本来のテンポに戻そうとします。
でもそこに先程の「長い(と思っている)休符・音符」が出てくると…
結果は、想像に難くないですね。
音符や休符の長さをイメージとして捉えることは、演奏上大切なことです。
ただ、それが正しい長さではなくなってしまうと、イメージを持ったことがマイナスになってしまいます。
「なんとなく長い気がする」「なんとなくこれくらいの長さな気がする」ではなく、曲の速さに合った音符・休符の長さをきちんと把握すること。
しっかりと演奏できることで、心地良い演奏ができます。
当然ですが、聞いているお客さんは、ズレることを想定して、演奏を聞きに来ていません。
素晴らしい演奏を奏で、素晴らしいを聞いてもらえるように、しっかりテンポをキープできるように日々練習しましょう。