楽譜に書いてある情報はもれなく把握しましょう
吹奏楽やオーケストラからではなく、20年以上前に近所の音楽教室にクラリネットを習いに行ったのが、楽器を始めたきっかけ、という生徒さんのレッスンでした。
今はアンサンブルに参加されていて、いろいろな曲に触れていらっしゃいます。
アンサンブルでは、今までに見たことのない記譜が出てきて、「これはどういう意味ですか?」と聞かれることもちょこちょこあるので、こちらでも少し触れたいと思います。
小さく書かれている音符は何?
まずはこちらの楽譜。
手書きなので、少しわかりにくいですが、小さい音符が書かれています。(音が重なっているのは、元が歌の楽譜だからなので、あまり気にしないで下さい)
これは、繰り返しがある時に出てきます。
1回目と2回目で音の高さが違ったり、リズムが少し変わっていたり、なんらかの変化を持たせたい時や、原曲が歌の場合によく見られます。
1回目は大きな音符(本来の音符サイズ)、2回目は小さな音符を演奏しましょう。
似ているけど違う小音符に注意
一方、
こちらの小音符は、『ガイド』として書かれています。
この楽譜の場合は「ここでアルトサックスがこの音を吹いていますよ」ということです。
長い休みの時に、わからなくならないためだったり、自分が今から吹くフレーズとつながっていて、バトンを渡してくれるパートだったりが書かれています。
基本的にはこの音は吹きませんが、オーボエやファゴット(バスーン)など、楽器が揃っていない時に代わりに吹いた方がいいパートが書かれていることもありますので、その時の状況で判断しなくてはなりません。
合奏であれば、指揮者に確認してみて下さいね。
見慣れない文字の意味は?
もう1つ、最近質問されたのがこちらです。
練習記号Aに「2x only」と書いてあります。
「2nd time only」と記載されることもあり、「繰り返した時(2回目)だけ吹く」ということです。
1カッコに「play!」とあるので、ここから吹きます。
これは、普通の繰り返し記号の場合もありますし、今回の楽譜のように「1カッコ・2カッコ」で書かれている場合もあります。
特に「ここから吹いて下さい」という指示がなければ、2回目の最初から吹きましょう。
また、逆に「1st time only」と書いてあることもあります。
その時は、1回目だけ吹くようにして下さい。
きちんと意味を把握しよう
楽譜に書いてある文字や記号、音符には、必ず意味があります。
もしわからないことがあれば、周囲の人に聞いて、スルーすることのないように気をつけましょう。