吹き方で変わる八分音符の曲の雰囲気
一般の吹奏楽団で頑張っている生徒さんのレッスンでした。
前回のレッスンでは、十六分音符で演奏する伴奏がうまくできない、とおっしゃっていたので、その練習方法や意識の持ち方のお話をしましたが、少し練習に行けなかったら、パートが変わっていたそう…
そういう吹き方じゃない!?
今度のパートは、十六分音符の伴奏の八分音符に当たる部分のみ吹きます。
十六分音符で「レソドソ・シソドソ」と吹いていたら、「レードー・シードー」といった感じです。
小規模な吹奏楽団なので、このパートはお一人で吹かれているそうですが、合奏で指揮者に「そういう吹き方じゃない」と言われて、どうしたらいいか迷われているとのこと。
曲のイメージに合わせて吹くとは
確かに八分音符の、特に、アーティキュレーション(スラーやスタッカートなど)がついていない音の吹き方は、その時々によって求められているものが変わるので、曲想などを考えて、その場に合った音の形・長さで吹かねばなりません。
さらには、八分音符の吹き方一つで、テンポすら違って聞こえるので、一見簡単そうな音符の並びですが、細心の注意を払う必要があります。
長さの吹き分けの練習は、同じ音のタンギングでやってみると、わかりやすいかと思います。
その場合、音の長さに関わらず、息をまっすぐ入れることは忘れないようにして下さい。
タンギングの精度を高めよう
メトロノームをかけ(極端に速かったり遅かったりせず、四分音符60くらいのテンポがやりやすいでしょう)、八分音符で、例えば低い「ド」の音を吹いてみます。
特に長さを意識せずに、タンギングをしよう、と考えると「ド ド・ド ド・ド ド・ド ド」と、音と音の間が空くと思います。
では次に、間が空かないように、でも音はきちんと区切って吹いてみます。
「ドードー・ドードー・ドードー・ドードー」と、要はテヌートの吹き方で、拍を目一杯使って吹くことを意識します。
テンポをしっかり意識して
その際、テンポに遅れないように要注意。
うまくできれば、先程と同じ四分音符60で吹いても、テンポがゆったりと聞こえるはずです。
慣れてきたら音階に変えてみたり、簡単な曲を吹き分けてみたり、実際に使えるようにしていきましょう。
ちなみに、この生徒さんが今吹いている曲での八分音符の吹き方は後者。
しっかり体得できるまで、こつこつ練習を繰り返して、アルトサックスの美しいメロディを支えてあげて下さいね。